石神井公園駅南口駅前商店街の変遷(3)
駅の乗降客数(2018年度、1日あたり)を見ると、石神井公園駅は82,258人、他方商店街が元気な東急目黒線の武蔵小山駅は53,186人、東急東横線の学芸大学駅でも78,251人で、駅の乗降客を商店街に呼び込めれば活性化は可能だ。
ただ現在、南口駅前再開発計画が協議されていて、これに絡めて商店街を分断する道路計画(補助232号線)もある。これらの対応を誤ると、南口商店街は更に衰退するだろう。
近隣住民としては、商店街に元気になって欲しい。そのためには、まず練馬区の商業振興担当(産業経済部)と西武鉄道を巻き込み、石神井公園を利用した地域振興策を練ることだ。(石神井公園は、石神井池はともかく、三宝寺池の景観と静寂さは、なかなかのものだ。価値を再認識した方が良い。)
道路計画の是非については、東京都町田駅周辺の実例を見てほしい。(計画道路ができて商店街が分断され、商業振興では明らかにマイナス、一方道路の通行量は少なく、必要性に疑問を感じる。)また石神井公園の利用については、豊島区の南池袋公園を見て欲しい。(カフェ設置により、オフィス街・マンション街としての市場価値がアップした。)
(次の写真は町田駅前にできた道路)
以前、西武ホールディングスの後藤社長が、石神井公園駅周辺を西武線の「自由が丘」にしたいというインタビュー記事を読んだ記憶があるが、それならば西武鉄道も沿線価値向上の観点から、長期的な投資をするべきではないか。
エミオ石神井公園のテナント構成は、短期的な投資リターンを狙いすぎて失敗している。JR東日本の「エキュート」を研究するべきだろう。(赤羽駅より上か、せめて同程度を狙うべき。)現在のテナントミックスは東武東上線成増駅の「エキア」にも負けている。
応急措置として「スターバックスコーヒー」と「成城石井」を入れれば良い。次に石神井池近隣の住宅地(第1種中高層住居専用地域内)を購入して、今時の「カフェ」を誘致すれば、それが起爆剤となって変わっていく可能性がある。(たとえば「ブルーボトルコーヒー」が出来て急激に変わった清澄白河のように。)
練馬区の商業振興担当には、一刻も早く商店街をバスが通らないようにして欲しい。そのためには、都市計画道路 補助132号線を開通させ、経路を変えれば良い。この道路は1年前にはほぼ完成していたが、その後放置されたままだ。練馬区のホームページでは令和4年完成予定とある。民間の発想ではありえないことだ。
(次の写真は工事中の補助132号線、奥のバスが走っているところまでが工事区間)
商店街の方々も、今の店をそのまま維持するのではなく、新しい住民と、新たに石神井公園を訪れる人々に合わせて、店のあり方を変えていくことだ。そうすれば、店も利益を生むし、資産価値も上がっていくだろう。
(次の3枚の写真は、石神井公園・三宝寺池です。)