新型コロナウィルス緊急事態宣言の右往左往
東京は外出自粛要請が続いているので、テレビを見る機会が増え、新型コロナウィルスの緊急事態宣言の右往左往を目の当たりにしている。
これを見ながら、経営のいくつかの「常識」を思い浮かべた。
① 戦力の逐次投入は行ってはならない。
② 現場の経験を踏まえた意見は、現場を知らない本部に勝る。
③ 非常時は、前例踏襲では乗り切れない。
④ 最終的には、責任を取る人が決断するしかない。etc.
今は、政治家が大所高所から方針を定めて、そのリーダーシップで官僚を動かしていく時期だが、担当大臣は官僚の代弁をしているようにしか見えない。「失敗の研究(日本軍の組織論的研究)」(1984年、ダイヤモンド社、写真は中公文庫版)を読まれたことはないのだろうか?
“私失敗しないから”(テレビ朝日/ドクターX)は、ドラマの中の話だ。
何となく気になるので、厚生労働大臣と経済再生大臣の略歴を調べてみた。
厚生労働大臣 東京都立大泉高校→東京大学経済学部→大蔵省
経済再生担当大臣 私立灘高校→東京大学法学部→通商産業省
非常時に、官僚を使いこなさなくてはならない時に、官僚出身者はマイナスだ。とりわけ、国民の命を守る仕事に通産省出身者を充てたのは、明らかなミスだ。
自民党の政治家に適任者はいないのだろうか?
いつまでたっても故田中角栄氏の人気が衰えないのがわかるような気がする。
(2020年4月10日追記)
昨日のテレビニュースで、「政府がパチンコ店を営業自粛対象から外そうと東京都と交渉している」というのを見てびっくりした。
今日の時事通信社のネット配信記事を見たら次のような記述があった。
ある自民党議員は、大手パチンコ店関係者から「1カ月営業を止めると億単位の売り上げが消える」と相談を受けたと打ち明けた。
4/10(金)7:15配信 JIJI.COM
もしこれが本当ならば、この自民党議員は、誰のために議員活動をしているのだろうか? 本当に情けない。
今回の政府の対応でもう一つ気になるのは、情報公開の意識が低いということだ。今の内閣の基本的資質だから、この非常時でも変わらないのだろうか?