ジーフットの不調の原因を考える
靴小売大手3社の令和5年8月期中間決算(対象期間:4年3月~4年8月)が出揃った。
ABCマートは順調、チヨダは復調過程、ジーフットは引続き苦戦で、年度予想では通期で56億円の経常赤字である。
コロナは終息していないものの、郊外マーケットは復調していると言われており、郊外型であるジーフットの収益予想は奇異な感じがする。
同社だけが苦戦している原因は何だろうか?
自分が気になるのは、大量発注したインポートのレディス商材を全店頭で売価4千円台で箱積みで並べていた時期があったことである。
インポートで大量発注すれば値入率は上がる。
しかし売れ残れば、大幅に価格ダウンしなければならないし、次回の投入からは、売価設定も変えざるを得ない。これでは価格に対するお客様の信頼感は得られない。アスビーはともかく、1900円商材を店頭に箱積みしていたグリーンボックス業態では客離れが起きて当然だろう。
そもそも靴は大量発注に馴染まない商材だと思う。例えば宴会で靴を脱いだ時に、他の人が同じ靴を履いていると嫌な気分になる。ネクタイと同じだ。
低価格商材は、しまむらグループ、GU、ワークマンなど、他業種からの進出が激しい。
そこに、今までの2倍以上の価格設定の靴を置くのは、無謀だったのではないかと思う。