㈱アマガサのクルーズ㈱への損害賠償請求の訴訟提起
昨日(2020年9月7日)の繊研新聞にも掲載されていたので、ご存知の方もいらっしゃると思うが、㈱アマガサがクルーズ㈱へ損害賠償請求の訴訟を提起した。
㈱アマガサは、9月3日に、クルーズ㈱への損害賠償請求の訴訟を提起した旨のリリースを掲載、9月4日にはクルーズ㈱から反論のリリースが、更に同日㈱アマガサがそれに対するコメントをリリースしている。
経緯を調べると、昨年、2019年8月1日に㈱アマガサがクルーズ㈱のグループ会社の「CROOZ LOGISTICS ㈱」に 物流業務を委託開始し、同年10月2日に、2022年3月31日までの契約を締結している。
今回、㈱アマガサは物流業務の他社移管を申し出、クルーズ㈱がこれを契約違反として、トラブルが発生したようだ。
㈱アマガサの主張
6月下旬以降出荷を拒否する等したことにより、春夏物商品の販売ができなかったことによる損害賠償金として約 94 百万円の支払いを求める損害賠償請求訴訟を、東京地方裁判所に提訴いたしました。
2020年9月3日「訴訟提起のお知らせ」
クルーズ㈱の主張
一方的な当該申し出は契約違反となり得ますので、(中略)あくまでも正常な取引を継続したい旨、契約に基づくアマガサのユーザーへの出荷には当然に応じる旨に加え、アマガサへ損害を与える考えはまったく無い旨を再三に渡り伝えてまいりましたが、アマガサは話し合いに応じず、(中略)この結果、契約違反および過去の通常取引に基づく未回収金額として合計約4億5千万円の請求を既に行っており、訴訟提起の準備中です。
2020年9月4日「当社に対する訴訟の提起について」
㈱アマガサは、2020年4月28日に早川新社長が就任しているから、業務改善の一環として、物流業務の見直しを行うことになり、その過程でトラブルが発生したのだろう。
両社の主張は真っ向から食い違っているが、裁判で両社の契約内容、交渉経緯が明らかになれば、どちらの主張が正しいかは明白になるだろう。一般的な物流契約では、即時解約は出来ないのが普通だと思うのだが………。