マイナ保険証騒動から経営者の資質を考える

マイナ保険証について、新聞やネットの記事を見ていて気が付いたことがある。
それは、①現場の医療従事者、②情報処理知識のある評論家、は延期または撤回を求める意見が強く、一方、方針通り進めるべき、と主張している人は、理念先行型かつ情報システムへの無理解者が多いように見えることだ。

自分は、行政のデジタル化は必要と思うが、現状ではシステム基盤が標準化されているようには見えず、また個々のシステムレベルも低そうなので、一度基本設計からやり直さないと、無駄なコストを費やすだけではないかと思う。

今から40年近く前に、銀行の情報システム部門にいた時の苦労、経営者の無理解を思い出す。政治家も官僚も、その情報システムへの無理解は、40年前の銀行の経営陣以下だ。

当時から、これからの経営者に必要な資質として、情報処理知識が挙げられていた。そして、現場感覚。
企業の経営者には必要な資質である。これがなければ、会社は発展しない。
今の政権は「リスキリング」に力を入れるとしているが、情報処理知識と、現場感覚のリスキリングがご自分達の喫緊の課題かと思う。